PUNCH DRUNK LOVE [音楽・映画・アート・ミュージカル]
映画「PUNCH DRUNK LOVE」(2002年)をDVDで観た。
脚本・監督:ポール・トーマス・アンダーソン
出演:アダム・サンドラー、エミリー・ワトソン
↓これ。
内容は、
「主人公のバリーは、気が弱くて癇癪持ち。キレて窓ガラスをハンマーで叩き割ったり、かと思えば突然泣き出してしまったり。食品会社の“お得なマイレージ・キャンペーン”に目を付けてプリンを大量に買い込み、プリンでマイルを貯めて旅行に行こうとする、ちょっと変わったところもある。(信じられない話だが、12,000個のプリンで125万マイルを貯めた“プリン男”は実在するらしく、バリーのモデルになっている。)そんな彼が、ありのままの自分を受け入れてくれる女性リナと出会い、恋に落ちる」(unzip より)
この映画、公開当初に観て、つまんねぇ~っ、と思った。
んで、もう一回観てみたんだけど、つまんねぇ~、と思った。
この映画でカンヌで監督賞を取ったみたいだけど、
オレっち的には、無しだな。
ナイナイ16だな。
挑発∞だな。
えっと、少し話しを脱線させますが、
「波長」というものがありまして、
全ての人が持っている「波長」。
よく「波長が合う、とか波長が合わない」なんて言ったりしますが、
人と人とのコミュニケーションや間合いを形成するときに
この「波長」というものが尺度に用いられることがある、というわけです。
少年時代にちょいワルだった人なんか、
今と照らし合わせると、より明確にわかると思うのですが、
駅前の人通りの多い中で、自分と同じような年頃の不良少年たちに
カラまれたり、ケンカしたり。。。
30代中盤となった今、ぐるりと見渡してもどの少年が不良なのかすらわからない。
あの頃は敏感だったのに。。。
もう、すでに「波長」が違いすぎちゃってるからです。
話は反れましたが、
この映画「PUNCH DRUNK LOVE」を観て
同い年のPTアンダーソン監督と「波長」が合わなくなってきたな、
という風に思いました。
彼のそれ以前の作品は、痛いほど胸に突き刺さってくるのに。
「PUNCH DRUNK LOVE」については、なんにも感じません。
ただ、こなした作品という印象。
観なくてもいい映画だな。。。
THE ARMORY SHOW [音楽・映画・アート・ミュージカル]
今日は、54丁目の12番街で開催されているTHE ARMORY SHOW
に行ってきた。
世界各国のギャラリーが集まった割りと大きなART FAIR。
中でも、やっぱりいいなぁ、と思うのは日本人アーティストの作品。
突出したオリジナリティを感じたのは、MR.の作品。
とか
あと、目をひいたのは、草間彌生の作品。
日本人ってやっぱすげぇ、と。
ただ、アーティストの名前はわすれちゃったけど、
これも面白かった。
参加ギャラリーが多すぎて、ちょいお腹いっぱいになってしまった。
その後は、ボスとAさんと合流して、
レストラン「稲ぎく」へ。
フォアグラ寿司が絶品!!
ピンぼけになってしまった。
今日も酔っ払ってしまった。
HARD EIGHT [音楽・映画・アート・ミュージカル]
映画「HARD EIGHT」(1996)。
監督: ポール・トーマス・アンダーソン
出演: フィリップ・ベイカー・ホール
ジョン・C・ライリー
グウィネス・パルトロー
英語の勉強のために、amazon.comにて11ドルで購入。
ポール・トーマス・アンダーソンの長編初監督作品。
この映画は、割と簡単な英語ばかりだった。
字幕を読むのに必死ではあったけど。
PTアンダーソンの作品では「マグノリア」がベストなボクには、
少し物足りないエピソード数。
とは言え、「ブギーナイツ」「マグノリア」へ続く
PTアンダーソンの映画に不可欠な役者さんたち
が、やっぱりここでもイイ味を出している。
個人的には、ジョン・C・ライリーとフィリップ・ベイカー・ホール
のインスタント親子な関係が不可解ではあるけれど。
あと、端役で登場するフィリップ・シーモア・ホフマンが
イイ味を出している。
フィリップ・シーモア・ホフマン に関しては、
PTアンダーソン作品以外では、
「ミッション・インポッシブルⅢ」しか観たことないけど、
いつも目が離せない。
PTアンダーソンの他の作品が良すぎて、
「HARD EIGHT」はかすんで見えてしまったけど、
フランスのヌーベル・バーグの文脈に置けば、
監督の描きたかったものが見えてくるような気がする。
カツアゲされたよ、オレ・・・ [音楽・映画・アート・ミュージカル]
今日から、49丁目の12番街で「FOUNTAIN NEW YORK」という
http://www.fountainexhibit.com/
ニューヨークの様々なギャラリーが参加するグループ展?が始まっていて
そのレセプションに行ってきた。
↓ こんな写真じゃわかんないけど、一応、外観。
気に入った作品があったので、$200で購入。
作曲家のエディというハゲたおっさんを紹介され友達になった。
その後、一人でギャラリーを後にし、ミッドタウンの「サッポロ」で
味噌ラーメンを食べる。不味い→後悔。
口直しに、スタバでコーヒーを飲んでいると、
(ここからがカツアゲの話)
ケイトと名乗る女の子が声をかけてきた。
25歳くらい。アメリカ人。小柄でかわいい。
身なりもちゃんとしている。
逆ナンか!?と思いつつ、ボクも名乗ると、
彼女は機関銃のように喋りだした。
「ブルックリンに住んでいて、
お母さんが緊急入院したので今すぐ病院に行きたいんだけど、
今、8ドルしか持っていないので、タクシーに乗れない。
少しでいいからお金をくれないか?」と。
がっかり。
明らかに、嘘だと思った。
と同時に嘘じゃないことを願った。
悲しいなぁ、と思った。
かわいい女の子なのに。
こんな風な嘘をついてまでお金がほしいなんて。
可哀相に思った。
地下鉄に乗れば2ドルで行けるのに。
「信用していいのか?」と尋ねたら、イエスと答えた。
「いくらあれば病院まで行けるの?」と尋ねたら、
「Twentysomething(20ドルちょっと)」とケイト。
信じられなかったけど、30ドルあげた。
なんというか、
彼女の話しが本当だったら、ボクも救われるんだけど。
嘘だったとしたら・・・、まっ、どーでもいいや。
なんて考えてたら、友達から電話がかかってきたので、
このことを話したら、
「あっ、それ交渉次第だよ」と。
意味がわかんなくて、聞きなおすと
「75%くらいの確立で娼婦。ミッドタウンでしょ?」と。
そーゆーことか。。。
まっ、娼婦なんか要らないけど。
色んな意味でがっかり。
Jamie Cullum - Twentysomething
The New World [音楽・映画・アート・ミュージカル]
アメリカ人の友人と映画の話しをしていて
彼が、「昨晩、The New World をDVDで観たけど、
面白かった」と言った。
また、監督のテレンス・マリックは天才だ、とも言っていた。
んじゃ、英語の勉強のためにも観なきゃいかん!
と思い、amazon.comで5ドルで購入。(安っ!)
The New World (2006)
Starring: Colin Farrell, Q'Orianka Kilcher
Director: Terrence Malick
物語は、
「イギリスからアメリカ北部に開拓に来た男が、
ネイティブ・アメリカンの女性と恋に落ちる物語」(wikipediaより)
史実に基づいたお話し、らしいです。
ディズニー映画「ポカホンタス」のポカホンタスの話し。
17世紀初頭、ロンドンのヴァージニア会社(いわゆる商社)が出資を募って、
インディアンの住むアメリカ北部(ヴァージニア)を植民地化しようと
イギリスから船を出して開拓しようとするが、
先住民たちとの争いも絶えなかった。
そんな中、大酋長の娘ポカホンタスが、
イギリス人ジョン・スミスと恋に落ち、この衝突の緩衝材となり、
ゆくゆくは別のイギリス人と結婚し、
平和のアイコンとして、
インディアンのプリンセス・ポカホンタスはイギリスに迎え入れられる。
というお話し。
(↓ 個人的解釈 ↓)
しかしながら、ある意味ポカホンタスはスケープゴートで、
ヴァージニア会社のアメリカ開拓における出資を更に募る
キャンペーンでもあった。
増えた資本を元に、更なるイギリスによるアメリカの開拓は進んでいく。
それが今日のアメリカ。
(かなり乱暴な書き方をしてしまってるけど)
この映画を観終わってから、いろいろなコトを考えた。
この映画のお話しは、アメリカン・マッチョイズムを想起させる。
そして、真実などどこにも無い、と。
色々と調べていくと、実際にジョン・スミスとポカホンタスが
恋に落ちていたのかどうかは、疑わしい。
ポカホンタスの死後に発表されたジョン・スミスの自伝に書かれていただけ
のようだし。
「ポカホンタス」というのは、あだ名で、
原住民の言葉としては「ヤリマン」みたいな意味にもとれる。
歴史というのは、往々にして、都合の良いフィクションに変えられていくものだ、と。
そう確信した。
甘ったるいラブ・ストーリーが、血塗られた歴史を覆い隠そうとしている。
真実は、一瞬の出来事に過ぎず、
時間の経過とともに都合良く解釈され、
そして分かり易く噛み砕かれていく。
あと、コリン・ファレルという役者を、この映画で初めて見たんだけど、
彼の演ずるジョン・スミス像は、インチキ臭~い、情けないロリコンの変態野郎
に見えたのは、コリン・ファレルによる役作りが成功しているのか、
失敗しているのか、わかりませんでした。
天才と呼ばれるテレンス・マリック監督が、
何をどこまで表現しようとしていたのか・・・、
それは分からない。
ただ、何の予備知識もなく、この映画を見たボクにおいては、
この映画から様々な考察を与えられた、
という点で、素晴らしい映画だな、と思わざるを得ない。
ちなみに、公開当時、日本では大コケだったみたい。
追伸:
ちょっと悪態をつきたくなったので、
書かせてもらうと、日本のユーザー映画評を見ると、
この映画に対して「映像が美しい」とか、書いてる人が多かったんだけど、
あまりにもそれが多くて、ちょっと憤ってます。
それしか感じなかった人もいるようです。
大自然の広々した映像が多かったので、そう感じたのでしょうか。。。
この映画において「映像が美しい」なんて感想は、
固定観念による陳腐な言葉のように感じます。
ボワリー・ボールルーム [音楽・映画・アート・ミュージカル]
先ほど、ボワリー・ボールルームに行ってきました。
ここは、日本で例えると、
クワトロとかリキッド・ルームくらいの規模のライブ・ハウス。
なんだかイベントがあるとのことで、
友人のK氏とG氏に誘われたので。。。
↓ こんな感じのイベント。
ボワリー・ボールルームは、ボクのアパートから
歩いて5分くらいのところにありまして、
中堅どころのロック・バンドがよくライブをしているところです。
KUDU というバンド ↓ 暗くてわかりにくい!すまぬっ!
http://www.myspace.com/kudu
1曲目から「セクシ~、アスホ~ル♪」とか歌ってたので
クソみたいなバンドだなぁ、と思ってたけど、
演奏はすごく良い感じ。グルーブ感もあるし。
ただ、作曲能力の低さが問題だなぁ。
今日、演奏された曲は、Aメロ→Aメロ→サビ という構成の曲ばっかで、
つまんない。作曲能力の低さ、イコール、インテリジェンスの無さ。
あっ、ボク、ケンカ売ってる?
・・・・ごめんなさい。全部ウソです。
KUDU良かったです。
↑ ウソ。
nublu orchestra
ブッチ・モリスという人が指揮をしてました。
全編インプロヴィゼーション?かわかんないけど、
このバンドっつーか、ユニット?
聴いてて心地良かった。
あっ今日はこのnublu orchestra のレコード発売記念パーティーみたいです。
ワインをガバガバ飲んでたら、眠くなったので、
一人で先に家路につく。
Nublu Orchestra
不思議な3つの輪 [音楽・映画・アート・ミュージカル]
2006年の夏、ボクは東京に居て、
ボクの家はえらいことになっていた。
その夏に開催された
「東京ーサンフランシスコアートフェスティバル'06」
http://www.tsfaf.org/index.html
というアート・イベントに参加するアーティストたちが
ボクの家に2週間くらい泊まっていたからだ。
初めて会ったアメリカ人が7人と
友達の日本人が1人。
+ボク、奥さん、娘。
突然 11人の大家族になった。
途中、会社の同僚2名を深夜に連れて帰ってきたこともあったから
最大13人。
部屋数は多い方だから、全員が雑魚寝っていうわけではなかったけど、
最大の問題が一つあって、
それは、ウチにはリビング・ルームにしかエアコンが付いてないってことだ。
家を建てたばっかだったし、娘も小さいので
エアコンは必要最低限でいいか、と。
まぁ、とにかく彼らには暑さの面で迷惑をかけてしまって
申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
そんな大変なときに奥さんは仕事で大阪に一週間行ってしまうし。
ボクは長めの休暇をもらって、奥さんの居ない一週間は毎日 一日中娘と遊んだ。
NYに単身赴任することも決まってたし、精一杯娘との時間を楽しんだ。
昼間に娘と走り回って遊んで、夜になって娘が寝静まった頃に
彼らとビールを飲みながら話したりするのも新鮮で楽しかった。
そんときに知り合ったアーティストの一人にカート・ビゲンホがいる。
http://www.unfinished.com/ (←カートのサイト)
彼はブルックリンに住んでいるので、
ボクがNYに来てからも頻繁に遊んでいる。
インスタレーション・アーティストのカート
(平たく言うとパフォーマンス・アート)の作品は、
一般の観賞者を巻き込んでの楽しい作品が多い。
このときの作品は、「クラスターリング」というもの。
↑ こういう輪。
この輪に人が入ることによって、初めて作品となる。
たまたま美術館に居合わせた見知らぬ三人が一緒に輪に入って、
美術館から外に出ていって、20分ほど歩いたり走ったりして
疲れたら帰ってくる。
単にそれだけ。
それだけなんだけど、我々のようなシャイな日本人でも
美術館に戻ってくる頃には、見知らぬ3人の間に
不思議なリレーションシップが生まれている。
子供のようにはしゃいだりしながら、
大したことしたわけじゃないのに、
一つの達成感すらおぼえる。
ボクは仕事を全部引き継いだ後の休暇中だったし、
大好きな娘(当時4歳)と一緒だったし、
立川の広いグランドの芝生もキレイで、、
なんつーのか、いろんな要素が入り交じって、
不思議な爽快感を感じた。
春にテキサスのアート・ショーにクラスター・リングを
持って行くって言ってるから、
機会があったら是非!!
カートが作ったクラスターリングの紹介ビデオをご覧ください!!
ポップショウとプッシュポウ [音楽・映画・アート・ミュージカル]
Soho に 「Kid robot」というフィギュアや
少しだけ服(トレーナー、パーカー、Tシャツなど)
を扱ってるお店があります。
(お店のHP http://www.kidrobot.com から拝借)
日本のアニメキャラのフィギュアなんかも置いてあって
見てるだけで楽しい。
「ポップショウとプッシュポウ」をこのお店で買いました。
http://calamel.jp/?act=item&pid=270823
これは、ジム・ウードリングという一風変わった漫画を描く
漫画家さんの作品に出てくるキャラクター。
友人のNくんがこの作家のファンで、
日本にいる頃からNくんに漫画を借りたりしていました。
これ実は、日本に帰国するときにNくんへのお土産として
購入したんだけれど、この間帰国したときには、
持って行かなかった。
微妙に箱がね、、、トランクに入れにくかったし。
なんというか、惜しくなった?
そういうこと、よくあるよね。
↓ 日本のクリエーターたちがジムの作品をアニメにしています。
↓ 絶品!!!!
Frank - Jim Woodring
"Plynth" はかっこいい。 [音楽・映画・アート・ミュージカル]
"plynth" ってのは、
ジェフ・ベック・グループの「Beck-Ola (Cosa Nostra)」(1969年発表)
というアルバムの収録曲なんだけど。
いなたい音楽が嫌いなボクとしては、
ロッド・スチュワートが嫌いだったり、
ロン・ウッドが嫌いだったり、
ジェフ・ベックの「ブロウ・バイ・ブロウ」も苦手だったりするんだけど・・・。
この曲だけは、好きだ。
今から15年前くらいに、
1960年代後半のイギリスのバンドにどっぷり浸かっていたボクは、
「Beck-Ola (Cosa Nostra)」のプロデューサーでもあるミッキー・モストの
プロデュース作品を買い集めてもいた。
そんな中で、ドノヴァンのミッキー・モストと組んだアルバムが気に入っていた。
当時のスィンギング・ロンドンを反映して、少しサイケデリック色を取り入れた
ポップなアレンジが、ボクのイメージするスィンギング・ロンドンそのものだったから。
「Barabajagal」
このアルバムのタイトル曲BarabajagalとTrudiって曲で、
ジェフ・ベック・グループが演奏をしてるんだけど、
タイトル曲に関しては、イントロのジェフ・ベックのギターで秒殺。
で、そんな時代のジェフ・ベックのアルバムが「Beck-Ola」ってわけです。
この頃のジェフ・ベック・グループには、
ストーンズやキンクスなんかの鍵盤楽器を担当していた
エドワードこと、ニッキー・ホプキンスも参加していて、
イントロのお茶目なピアノがモストっぽくもありベックっぽくもあり、
この曲にストイックな味付けをしている。
Jeff Beck Group - Plynth
ナチュラル・ワン [音楽・映画・アート・ミュージカル]
もう10年以上経つのか。。。
FOLK IMPLOSION「take a look inside」を初めて聴いたときは、
衝撃的だった。
当時のちょっとしたトレンドとして「ロウ・ファイ」っていう美的概念があって、
その概念を取り入れたアルバムを発表するアーティストはたくさんいたけど、
彼らこそが、本質的なロウ・ファイを提示してくれたバンドだと、
ボクは思った、今もそう思ってる。
んで、FOLK IMPLOSIONのスマッシュ・ヒットが「ナチュラル・ワン」(1996年)。
映画「KIDS」のサントラに収録されていて、このサントラもすごく良い。
映画は、観てないから知らないけど。
レンタル・ビデオ屋なんかにもあるので、観る機会はいくらでもあったんだけど、
サントラに思い入れが強過ぎて、
映画を観たら絶対に失望するような気がしたので、映画は観ていない。
FOLK IMPLOSION 「NATURAL ONE」